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2006.08.03 カテゴリ: ハプニング 

【ハプニング】 香港の病院、日本の病院、町医者


香港の病院、日本の病院、町医者

(2006.7.30)
深圳に来てからはまだ病院とは縁がないのですが、9年間住んでいた香港ではたくさんの縁がありました。

香港の町医者というと、ちょうどアーケード街に店を出すような感覚で小さな町医者がいたるところにあります。マンションであれば貸店舗になっている1階部分にクリーニング店とか小さな雑貨屋とかに挟まれてテナントみたいに開業していますし、チェーン店みたいな町医者もあります。香港に来た時初めてこの町医者を発見した時は驚きというより、「だいじょうぶかな・・・」というのが正直な感想でした。

診察には身分証を提示する必要がありますが、事情のある人には無理に提示を迫るようなことはありませんでした。おそらく入境管理事務所に連絡することはないのでしょう。このへん、人道的な立場という建前があるように思いました。



ある診療券
風邪で行った時

医者 「どうしたの?」
私  「ちょっと風邪をひいて・・」
医者 「はい、わかりました。これで薬をもらって...」

以上15秒で終了。触診もないし、これなら薬局でいいのでは...



脇の下に異常を感じて鏡で見ると少し腫れていましたが、さわらず清潔にしておけば治るだろうと思ってたら、だんだんひどくなってきてとうとう町医者に行きました。
ここは香港人の友人に紹介してもらった医者で九龍湾の商業ビルの中の一角にありました。普通よりも大きいスペースの所。ここでは傷口を絞って少し膿を出してくれて塗り薬と飲み薬をくれました。1週間後また来なさい、状況次第では切らないとだめですよ、とのこと。

帰りに町の薬局でガーゼと絆創膏を買い、1週間塗り薬と飲み薬を服用、1週間目に再びこの医者を訪れた時はかなり良くなっていまして、これは私よりも医者が喜んでいました。 『この治療がこれだけ効果があるとは..』みたいな感じでした。
結局1ヶ月足らずでようやく完治したのですが、実は背中にもう1つ同じようなものがありました。こちらの方は全く痛みもなく医者も痛くなければそっとしておきなさい、とのこと。 これが今回の物語の主人公になろうとは全く思わずに...



まず日本で
背中のできものが少し大きくなってるような気が....痛みはないけど背中でこぶみたいになったとしたら、なんかかっこわるいし。ちょうど帰省した時に日本で皮膚科の町医者に見てもらいました。

「痛みはありますか?」
「ありませんけど、手術で切ってしまうことはできないのですか?」
「切ることはできるけどなあ......」

と、お医者さんはのり気ではなく、まださし迫っていないこの時は放置して香港に戻りました。

そして香港
そして香港に戻り、マンションの引き渡しを2ヶ月後に控えたとある日曜日、マンション探しによって知った沙頭角のイミグレから深圳に入ってサウナに行きました。そのときのマッサージでできものをかなりいじくったのか、その土曜日かなり痛くなってきたため、車を持っている香港人の友人に頼み病院に連れて行ってもらいました。

この時は、彼の紹介でほとんど香港の北端、粉嶺というところのマンションに住んでましたので上水にある北区病院の救急へ。
 ここは香港IDがあれば一律100香港ドルでOKとのことで、IDカードを持たない人は一律500香港ドルの医療費となります。以前はIDカードを持っていれば無料だったらしいのですが、多数の人が訪れるので100香港ドルを取るようになったとのことです。

2時間近く待って問診。数年前からできていて痛みはなかったが最近痛くなった事情をたどたどしく話しますと、薬2種類を5日分と痛み止め2日分を出してくれ、薬を飲みきってまだ具合が悪ければまた来るようにとのこと。驚いたことに1年後の予約票をくれました。さすがにこれには香港人である友人も唖然...

数日後の深夜に痛みが最高潮となり、翌日、日本語ができる助っ人を頼み再び北区病院へ。
やっぱり2時間近く待ち、結局切ることになって、しばらく後に手術室へ。手術は女医さんでした。始め看護婦さんと間違ってたました。失礼!
麻酔はしてくれたけど、そんなに効いていると思えず、痛くて痛くて...悪夢のような40分。もう終わりかと思えば、彼女は意外なように、「まだある、まだある」と独り言を言いながら膿をどんどん絞り出していました。「まだある」というのは広東語でしたが北京語からなぜか類推できました。「ハイヤウ、ハイヤウ」。
でも切ってほっとしました。これでこぶから解放されるはずでした。

次の日から毎日傷口を洗うことになりますが、これはどこの診療所でもOKとのことで、私のマンションの近くにある診療所をいくつかピックアップしてコピーをくれました。
この時も手術費、薬代も全て込みで100香港ドル、1500円。


 

背中に膿(abscess)と書かれた治療票(Treatment sheet)。これを持って診療所に行って傷口の手当をしてもらう


その後、1ヶ月あまり診療所へ通いました。毎日17香港ドルの治療費。始めの1週間のガーゼ交換は地獄。おまけにまだ膿が残っていたようで大きな注射器のようなもので吸い出していました。もう来なくて言い、と言われた最後の日はほんとうにほっとしました。

しかし...彼女は何か傷口に穴があると。もう一度病院で見てもらう方が良いと言っているようでした。はあ....ため息。

でも春節も近い、日本へ帰った時に日本の病院へ行ってみようと決めました。日本に帰ってから、意外な結末が....





2004年11月18日に切り12月24日、診療所通いの最後の日になりましたが、実は最後の日の10日前、診療所では私の背中を見ながら数人の人が協議をしてて、穴があるけど、たぶん問題ないとかややこしい話があってずっと頭に残っていました。無理して鏡で見るとみにくい傷口が...
そして翌年2005年2月2日、春節の帰省時、日本のあの地元の皮膚科の町医者へ行って診てもらいました。

ふたたび日本へ
先生は即座に治療法が間違っている、と講釈。紙に書いて説明してもらうとよくわかります。どうやら膿のできものではなかったようです。ならば治療方法ですが先生はとりあえず薬で様子をみましょうと。手術すれば1週間で治るというので、私は手術してほしいのですが...
先生は皮膚科のいい先生と感じてはいたのですが過去のことも考えると、理由はわかりませんがどうも手術をいやがっている気がします。で、無理に手術をしても、という気があり、しばらく薬治療をすることに。

家族に助けてもらいながら数日続けると、家族は「状況がはっきり変化しているけどほんまに治るのかいな...」とつぶやきました。で、即座に決心しました、医者を換えようと。

次の日の月曜日、久方ぶりにこのあたりでは一番評判の良い天理病院へ近鉄電車で。
形成外科というところで診察してもらうと、
「これは薬ではここまでですよ、手術で切り取ってしまわないと完治しません」
「んんんん!!!!」

組織が残っているとまた再発するのだそうです。
なるべく早く手術してほしいと頼むと、こちらの事情を考慮、金曜日に手術室の空きを見つけて予約を取ってくれました。
ここは天理教が建てた病院で地方からの短期滞在の信者の患者さんも多いのでしょう。帰省中の私のようなものの手順をよく心得ていらっしゃいます。
ではこれでほんまに治る!!と信じて...




天理病院の新しい外来病棟。コンピュータ管理が行き届いて内部の情報伝達が早く手続きがスムースになっていてびっくりしました

手術は簡単で、麻酔もよく効いていて全く痛みを感じません。香港の地獄は何だったのでしょう。それにしても手術室がずらーっとたくさんたくさん並んでました。

麻酔が切れる頃は痛いかなと思って覚悟していたら、我慢できないほどでもなく、もらった痛み止め薬を使わずにすませました。昔はもっと痛かったように思うのですが。医学が進歩してるのでしょうか。

そして1週間後、手術の糸を抜いてめでたく終了。切り取った部分はすでに検査してもらっていて、癌とかの悪性ではなく良性でした、と報告を受けました。やれやれこれでやっとほんとうに終わりました。この「こぶ」と5年ぐらいのつきあいでしたから。

思い切り風呂に入れるぞ!!!考えれば11月から3ヶ月以上、背中に気を遣いながら風呂に入っていました。なんか長年の便秘が治ったみたいにすーっとしました。

香港の病院、日本の病院、町医者
終わり




で、この病名は「表皮のう(嚢)腫」といい、ホームページの絵にあるように皮膚が内側にめくれ返って皮膚の内側に皮膚の袋ができるもののようです。
皮膚は1ヶ月周期ぐらいで新しくなり古いものはアカとなって落ちていくのですが、このアカがめくれ返った袋にたまる、というもの。これが何年もたまっていたのですからそれはたくさん出てくるでしょうね。先生が「そら、そんだけ時間が経ってたら、ぎょうさんたまるわ」と笑ってました。

で、日本ではすぐ表皮嚢腫とわかったのに、どうして香港ではあれだけ先生が立ち替わりやって来たのにわからなかったのか、というのが考えさせられるところです。確かに香港は救急の先生、日本ではいずれも専門医なのでその辺の違いがあるのかも知れないのですが...もう少し考えて頭の中で非常事態に備えようと。
ただ香港での動きは良かったし、システムも整然としてて気持ちが良かったし、顔なじみになるとみんな親切でしたし。

それにしてもあの町医者、一番最初に相談に行った時、彼が切っておいてくれてたら香港の苦しみもなかったのに。病名もみんなわかっていたのにどうして...
おかげで香港に戻る日を延期、航空券も無駄になった....愚痴でした。


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